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ツキデ工務店 > リノベーション施工実例 > 奈良西ノ京の家 ―築47年の民家再生―
竣工:2020年8月
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この建物は、お施主様のお父様が昭和48年に自らが設計し、大変こだわって建てられた建物で、お施主様にとってもここで育った思い出多い建物です。 一時期、空き家となっていたのですが、この建物を朽ちさせたくないという強い思いから再生工事を計画されました。 そして今回、残すべきところは残しながらお施主様のこだわりを新たに吹き込み、より快適に住まえる家にするために間取りを変え、建物性能も向上させ、付加価値を高め、新たに生まれ変わりました。
建物の改修工事に際しての客様のご希望は、仕上げは繊細な「京風」にとのことでした。 そこで随所で数寄屋風に仕上げています。 門は以前、門柱が石張りで門扉がアルミ製でしたが、材を細く見せた「数寄屋門」としました。 また道路も面する塀は、既存の塀を利用しての「杉皮張り」です。
玄関は、既存の玄関などがあった建物の一部を減築し、新たに間口がある庇も設けここも数寄屋風に仕上げています。
この日のLDKは、「簾戸(すど)=よし戸」で仕切られた夏のしつらえでした。 簾戸は、この家で当時から夏に使われていたものです。 仕上げは、床は「吉野桧」、天井は赤身の「吉野杉」、長さ2mのテーブルは吉野杉の一枚板です。
建物の内と庭をつなげる縁側。 建具は、既存の木製建具を再利用し、断熱を兼ねて内側に「引き込み障子」を設けました。
庭は、「庭づくり三宅」が手掛けました。 以前、樹木が多すぎた庭を整理し、既存の樹木を活かしながらうまく剪定し、一部新たに草木を加え、まさに「庭屋一如」建物と庭が融合し一体となるように仕上げてくれました。
工期は予定していた以上にかかりましたが、お施主様からは大変満足しているとの感謝の言葉をいただき、ただただ工務店冥利に尽きます。