竣工: 2025年11月
1階床面積: 83.64㎡(25.30坪)
2階床面積: 83.38㎡(25.22坪)
延床面積: 167.02㎡(50.53坪)
築46年のハウスメーカーの軽量鉄骨造2階建て50坪の家をリノベーションし、1階は親世帯が2階には子世帯がそれぞれ快適に暮らせる二世帯住宅が完成しました。

この家は、46年前におじい様が建てられた家です。これまでに増築や改修を行い、大切に維持管理されてきました。
そのために今回の「二世帯住宅」への改修では、外壁は現状のままで、玄関ドアも建てられた当時のドアをそのまま再利用しています。
玄関は2世帯共有で、玄関ドアを開けると玄関ホールがあり、正面に2階の子世帯の暮しの場に続く階段があり、親世帯の生活の場は1階としました。


玄関ホールの玄関土間に掛けられた「のれん」をくぐると、玄関土間から続く3畳弱の広さの玄関収納があります。
そしてその奥には、お父様のご希望で3畳弱の広さの書斎を設けました。

2階へと階段を上がると、子世帯の21 畳とゆったりとしたLDKが広がり、そこには開放的なアイランドキッチンが据えられています。
LDKの床は国産の栗のフローリング、壁には火山灰を原料としたシラス壁、天井は杉板張りと和紙の自然素材の仕上げです。

また建物全体の断熱性能を上げるために、高性能の断熱材を充填・付加し、窓も熱性能を上げ一年を通して快適に暮らせる環境にしました。

キッチンに隣接してパントリーがあり、そこから脱衣・洗面・浴室につながる使いやすい家事動線にしました。


ダイニングに設けた、造り付けのカウンターとテレビ台。

6畳ほどの広さのバルコニーに面する明るい2階リビング。

リビングからも、洗面室・脱衣・浴室へとつながる回遊式の動線です。

リビングに隣接する寝室。 この寝室もバルコニーに面し明るく、バルコニーは物干場でもあります。

寝室と洗面所に隣接する個室、障子は以前のものを再利用しています。
その先に広々とした造り付けの洗面台がある水回りコーナー、ここにはトイレ・脱衣室・浴室が集まります。


そして1階の親世帯の生活の場にも、ご夫婦二人がくつろげる16畳ほどのLDKがあります。

キッチンには、食事もとれる対面式のカウンターを設けました。
カウンターの天板は、硬くてキズが付きにくい無垢のケヤキの木です。

南側に設けた10畳のリビングは、既存の庭に面し、風邪通しもよく庭の緑を楽しめます。
また、LDKに隣接する二部屋の和室は、既存のままとしました。


キッチンから、トイレ・洗面・脱衣室につながり、使いやすい家事動線です。
浴室は数年前に改修しているのでそのまま再利用しています。

半世紀ほど前におじい様が建てた思い出が詰まるこの家、大切にし、生活や環境の変化に対応しながら改修し、2代目、3代目と住み継がれることは、たいへん素晴らしいことだと思います。

