建築ジャーナル 2014年 April
2014年 April №1223「建築ジャーナル」より抜粋
奈良町にある大正13年に建てられたこの町家は約20年間空家で老朽化が進んでいた。解体処分はせず改修し、1戸1組の町家暮らしを提案する宿として再生した。大正期の借家という庶民の素朴な住まいに「今」を挿入して質の高い空間を目指し、当初の形に戻しつつ、材を生かし伝統構法を用いた。日本人の忘れかけた「豊かな暮らし」や「空間」がそこにあるような気がする。
所在地=奈良市紀寺町
設計=藤岡建築研究所
施工=ツキデ工務店