設計:熊澤安子建築設計室
竣工:2024年1月
写真:西川公朗
この建物は、京都御所の近くに建ちます。
建て主様の曽祖父が、明治時代に購入された四百坪の敷地の一部に、ひ孫である建て主様が受け継ぎ建替えられた建物です。
以前、この敷地には道路に面して凝った造りの「数寄屋門」があり「髙塀」が建ち、奥には広大な庭の中に「母屋」と数寄屋造りの「離れ」が建っていました。
今回の計画では、この地区が「歴史遺産型美観地区」に指定されていることもあり、京都の伝統的な形態や技術、素材、寸法を用いることで京都の風情を感じさせるものに、そして古い「髙塀」を極力残すことで、以前にあった家と風景の記憶、家族との時間の記憶を継承したいと考え計画されています。