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この建物は、住居専用の町家として建てられたもので、道路に面して小さな「数寄屋門」と生け垣があります。改修に際し「数寄屋門」は、門柱の朽ちていた柱脚部は切り取り新たに「根継(ねつぎ)」を施し、屋根は軽くするために銅板で葺き替え再利用しています。また生け垣は撤去し「大和張り」の板塀としました。

ツキデ工務店|京都左京区の町家

門を入ると奥に家人用の勝手口と左手に客人用の玄関があります。 改修後も建具は、既存のものをそのまま活用しました。

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「玄関の間」の腰高の「出格子」も既存のものを利用

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客人用玄関の4枚建ての格子戸

4枚建ての玄関戸を引き分けて入ると正面に「玄関の間」。 土間には「沓脱石」が据えられ、障子は両側の「舞良戸(まいらど)」に引き込まれます。

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「玄関の間」には、昔の雨合羽(あまかっぱ)である「蓑(みの)」が掛けられていました。

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「玄関の間」からの見た表

「玄関の間」から続く「台所(ダイドコ)」。 改修前の床は板張りでしたが、この建物は当初、勝手口から続く床は土間で、裏まで「通り庭(トオリニワ)」と呼ばれる土間であったと思われます。 今回、「台所」の対面式キッチンの床は以前のモルタル塗りの土間にしました。

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対面式のキッチン、ここで畳に座り食事をします。

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「台所」につながる8帖畳敷きの和室の居間

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8帖の和室には、半間の「床の間」と半間の「内縁」があります。 「内縁」の床は桧板張り、天井は「垂木(たるき)」が北山杉の「海布(かいふ)丸太」の化粧天井です。

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「内縁」に設けた大開口は木製建具で、内側に設けた「雪見障子」を介して裏の坪庭の緑を楽しむことが出来ます。

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「内縁」から洗面トイレ、浴室につながります。「内縁」からの入口の建具は、既存の「舞良戸(まいらど)」を再利用しています。浴室の浴槽は、ハーフユニットバスで腰から上の壁・天井は水に強い赤身に桧板張りです。

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2階には、6帖の畳敷きの和室が2つあります。2階南側の和室。

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もう一つの和室には、2間の広さの押入れと2階トイレ、洗濯機置き場、そして開口部をあけると物干ベランダへと続きます。

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