竣工:2023年1月
お施主様が購入された奈良市法蓮町の築30年の大手ハウスメーカーの建物を、外構や2階はほぼそのままで、1階を中心にリノベーションさせていただきました。 この建物は、1階床面積が97㎡(29坪)、延床面積が149㎡(45坪)の2階建ての瓦葺の建物です。 築30年と比較的新しいこともあり、建物の状態はさほど悪くなかったのですが、今回の改修ではより耐震性能・断熱性能の向上を図り、より安全で快適に住める家にすると共に、間取りを部分的に変え、自然素材で仕上げることにより、使いやすく健康的な住まいにさせていただきました。
玄関内部は土間を広くとり、土間の奥に2畳ほどの広さの玄関収納を設けました。
リノベ前の玄関内部。
LDKへと通じる廊下には、採光を得るために階段室の吹き抜けを活かしています。
家族が集うリビング・ダイニングは、仕切っていた壁の一部を撤去し、柱・梁で補強し、より開放的で一体感がある空間としました。 また、南側には1.5間(2.73m)の掃き出し窓を新たに設けました。
その南側の大開口部には、壁に引き込める障子を設けています。
また南側のリビング・ダイニングの掃き出し窓からは、庭のウッドデッキへと繋がります。
リノベ前のダイニングからの眺め。
リノベ後のダイニングからの眺め。 床は吉野桧のフローリング張り、壁は火山灰を原料とした多孔質で調湿・脱臭性がある塗り壁、天井は吉野杉板張りで自然素材をふんだんに使った仕上げです。
リビングに隣接する4.5畳のスペースは以前は和室でしたが、改修後は多目的なフリースペースとしました。 連続する空間に変化を持たせるために床を一段落落とし、良質な天然ウールのじゅうたんを敷きました。今は、幼いお子様のプレ―ルームとして活用されています。
造り付けの洗面カウンターの前のタイルは、お施主様支給のこだわりのミナペルホネンの タイルです。
お子様が元気よく家の中を走り回り、楽し気にご両親と過ごす姿を見ていると、ご家族のここでのほのぼのした生活の様子が伺えました。