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この建物は、京都市北区衣笠の金閣寺の近くに建ちます。
お施主様はご夫婦とも画家さんで、アトリエが併設された家です。
平屋だったご自宅の2階を増築し、1階は一部を増築し全面改築させていただきました。
増築した2階部は、威圧感がないように出来るだけ高さを押さえ、屋根は景観を考慮した「いぶし瓦葺き」です。

アトリエがある「衣笠の家」

道路に面した平屋部に22帖の広さのアトリエがあります。
奥様は、そのアトリエで6歳から中学生の子供たちを対象とした「アトリエ リュミエール 」という絵画教室を開かれています。
格子の再利用した木製のガラス障子がアトリエの入口。
建具や照明器具・家具など、使えるものは出来るだけ再利用しています。

京都府木津川市「月見台のある家」

絵画教室が行われているアトリエ。
アトリエの壁は、脱臭・調湿効果がある自然素材の「珪藻土塗」仕上げなのですが、施工は左官屋さんの指導のもとに、ご主人と奥様の塗られたもので、実に上手に仕上げられています。

アトリエがある「衣笠の家」
アトリエがある「衣笠の家」
京都府木津川市「月見台のある家」

子供たちと奥様の作品が、壁などに所せましと飾られています。

アトリエがある「衣笠の家」
アトリエがある「衣笠の家」

アトリエがある「衣笠の家」

壁に「第47回 こども絵画コンクール」と書かれたポスターが張られていたのですが、何でも大手生命保険会社が主催するコンクールで、全国から選ばれた子供たちの105作品がフランスのルーヴル美術館に展示されるそうです。すごいことに昨年、この教室から二人の子供さんの作品が選ばれたそうです。

アトリエがある「衣笠の家」

そしてアトリエの奥に居住空間があります。
アトリエともつながる玄関。ここの建具も既存のものを再利用しています。

アトリエがある「衣笠の家」

18帖の広さのLDK。
天井の梁は吉野杉の「表し(あらわし)」仕上げ、床は吉野桧板張り、そして壁は「珪藻土塗」仕上げなのですが、この壁も左官屋さんの指導のもとに、ご主人と奥様が塗られたものです。

アトリエがある「衣笠の家」
アトリエがある「衣笠の家」

小ぶりのキッチンは、以前使われていた流し台とガス台のステンレスの天板を取り外し、杉板で新たに組んだシンプルな形状の箱に取り付けたものです。

アトリエがある「衣笠の家」

南側の掃き出し窓がある居間の天井の一部は、杉板張りの勾配天井。
その居間に置かれたテレビ台は、この杉板の残りを利用して奥様が作られたものです。

アトリエがある「衣笠の家」

アトリエがある「衣笠の家」

部屋のあちこちの壁に、ご主人と奥様が描かれた絵が飾られています。

アトリエがある「衣笠の家」

アトリエがある「衣笠の家」

京都府木津川市「月見台のある家」

階段の踊り場にも!

アトリエがある「衣笠の家」

そして極めつけは、この仏壇。
ご主人の描かれた絵を背景に、位牌と亡くなった愛猫の絵が祀られています。

アトリエがある「衣笠の家」

今回の「住まい手さん宅訪問」、室内に子供たちの作品とご夫婦の作品が満ちあふれ、実に楽しい空間でした。
さすが絵描きさんの家です。

アトリエがある「衣笠の家」