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住み継ぎ、住み継がれていく古民家

380坪ほどの広大な敷地の中に建つ今回の建物群は、主屋を中心に茶室棟と二つの蔵そして門と塀で構成され、庭がそれらの建造物をつなげています。
それぞれの建物が建てられた時期は違うのですが、これまで何代にもわたって住まい手は、それぞれの時代の中で建物を活用し維持してこられました。
そして今回、それらの建物の傷んだ箇所を修復すると共に、現在の生活様式に会うように改修することで、次の世代に継がれていけるようにと、2年半程かけ3期に分けて工事をさせていただきました。

住み継ぎ、住み継がれていく古民家
住み継ぎ、住み継がれていく古民家

その最後の3期工事が、数寄屋門と塀そして庭の工事で、その工事も無事終えることが出来ました。

住み継ぎ、住み継がれていく古民家

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住み継ぎ、住み継がれていく古民家

栗材の「駒寄」の八角形の柱は、親柱は「なぐり」仕上げで、「貫(ぬき)」を3本通し、上部の2本の貫は60mmあけていて、段差のある2ヵ所で60mm下げることで、段差の処理をしながらも貫は通り、連続し違和感がないように納めています。

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間口1.5間の数寄屋門は、繊細に仕上げるために、屋根を二重構造にし、下の「化粧垂木」と「桁」はあえて細くし、上の隠れる「野垂木」に金物を取り付け「化粧桁」を吊ることにより屋根の荷重を支えています。

塀の仕上げは、表側は「蟻桟(ありざん)」加工して釘を見せない幅広の「桧板張り」と「じゅらく壁塗」、裏側は控え壁とも「杉皮張り」と「じゅらく壁塗」です。

住み継ぎ、住み継がれていく古民家

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くぐり戸には、縦の小幅板が開け閉めできる「無双(むそう)窓」を設けました。

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2期工事は、主屋の一部を解体した所に、新たに増築する工事です。 数寄屋門から繋がる新しくなった主屋の玄関。

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3畳の広さの玄関土間に、桧の「式台」と「框(かまち)」を設け、そこを上がると3畳の畳敷きで、天井は、約45cm幅の杉の「大平天井」張りです。

玄関から「坊主襖」を開けると杉板張りの「登り天井」の居間へと続きます。

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庭に面した南側の2間の広さの大開口部には、外部に引き込むことができる木製ガラス障子・網戸・雨戸そして内部には障子を設けました。

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ダイニングの天井は格子状になっていて、屋根のトップライトからの採光を得ることができます。

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浴室はハーフユニットバスで、壁・天井は水に強い赤身の桧板張りです。

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今回の大改修で最初に手掛けた1期工事は、茶室棟と蔵の改修でした。

茶室棟の改修した玄関

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新しく設けた「水屋」

6畳の茶室。 壁の塗り替え、畳の新調などはしましたが、使われている材料も職人の技も見事で「海布丸太」を「竿」や「天井廻り縁」に使った天井や床の間周りなどはそのままです。

茶室の縁側の床は傷んでいたので、栗の一枚板とさらし竹で張り替えました。

残された主屋の大部分は、一部改修はありましたがほぼそのままです。 その一つの昭和初期に建てられた当時のままの主屋の応接室、チーク材がふんだんに使われています。

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8畳の和室は、床を床暖房の板張りにし寝室として活用されます。

座敷・次の間・内縁は、建てられた当時のままです。

住み継ぎ、住み継がれていく古民家

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今回、仕事をさせていただいた担当者すべてが、当時の建物に使われている材料、そして職人の技に感服させられたと共に貴重な経験をさせていただきました。感謝の限りです。