竣工:2016年11月
この建物は、淀川左岸を京都から淀を経て大阪の京橋へと続く「京街道」の「枚方宿」の東に建ちます。その枚方宿でご先祖が、商いをされていたのですが、ある時期京都に移り住まれ、その後明治37年に、京都の町家を移築し家ごとこの地に戻ってこられたという歴史のある建物です。
そして112年後の今、後世に残していきたいというご当主の思い出で、この度、伝統工法で再生工事をさせていただきました。
力強い丸太梁がかけられた「通り庭」の「火袋」や梁を表しにした「大和天井」など、京町家の特徴を生かしながら、耐震補強や住みやすさも考え再生しました。
■ひらかた京町家 HP
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門からのアプローチも石や植栽などできるだけ今あるものを利用し作庭しました。
改修前の東側外観
改修後の東側外観
「みせにわ」の天井は「大和天井」です。正面には格子の「大戸」があり、ここにも「くぐり戸」があります。左側の「みせの間」の建具は、元の客人玄関にあった建具を再利用しました。
「みせのま」
小屋裏に隠れていた「登り梁」を「表し」ました。
「火袋」に架けられた力強い松の丸太梁