竣工:2020年6月
この建物は、延床面積が114㎡(34.5坪)の2階建ての瓦葺の建物です。
築36年の家とはいえ、これまで大変大事に使われ、手入れもされていたので状態は悪くなかったのですが、今回の改修では耐震性能・断熱性能の向上を図り、より安全で快適に住める家にすると共に、間取りを変え、自然素材で仕上げることにより、使いやすく健康的な住まいにさせていただきました。
広さは玄関の一部を減築したのですが、基本的には現状のままで、屋根も樋は掛け直しましたが問題が無かったので現状の瓦屋根としました。
改築前の1階は、4畳のキッチンと6畳のダイニング、そして6畳の和室が2室と廊下に区切られていました。
玄関を入った右側の土間に玄関収納があります。
建具は、古建具の「舞良戸」を再利用しました。
土間は、ツキデ工務店オリジナルの「三和土(たたき)」風土間仕上げ、式台はサクラ、框・床は吉野桧、壁は珪藻土、天井は赤身の吉野杉で仕上げています。
以前は、7.5畳のダイニング・キッチンと床の間・仏間のある8畳の座敷そして縁側があり、それぞれが壁・建具で仕切られていました。
今回の改修では、その箇所を重要の柱は残し、新たに耐震補強を施し、間仕切りを取り払うことにより約18畳のLDKとしました。
そして仏間は新たにリビングに設けています。
以前、座敷に面した東側に6畳の和室と縁側があったのですが、そのスペースを十分な収納もある寝室としました。
その畳敷きの寝室は、3枚引き込みの建具でリビングと仕切ることができ、3枚の建具を引き込むとリビングと一体として利用することができます。
リビングの西側に隣接して、洗面脱衣室・浴室と以前は玄関ホールにあったトイレを設けました。
2階へと続く階段は、以前は玄関ホールにあったのですが、今回LDKから上がれるように架け替え、2階の階段ホールには、書斎コーナーを設けました。
36年を経て今回の改修で生まれ変わったこの家、これから新たな歴史が始まります。